空き家の火災保険は入れない?一般物件扱いの保険料と無保険リスク・買取

人が住まなくなり雨戸を閉めたままの空き家と、火災保険の契約内容を確認する所有者

人が住まなくなった空き家は、住宅向けの火災保険をそのまま続けられません。火災保険は建物の用途で区分が分かれており、住居として使われていない建物は事務所や店舗と同じ「一般物件」として扱われるためです。一般物件でも契約できる会社はありますが、保険料は高くなる傾向があり、地震保険は原則付けられません。さらに廃屋に近い状態まで傷んでいると、一般物件としても引き受けを断られます。この記事では、空き家の火災保険がどう変わるのか、無保険で放置した場合に所有者が実際に負う責任、維持費と売却額の損益分岐、買取で手放すときの保険の手続きまでを、公的な情報をもとに整理します。

空き家の火災保険は「入れない」のではなく「住宅物件として入れない」

「空き家は火災保険に入れない」と言われますが、正確には「住宅物件向けの火災保険に入れない」という意味です。契約自体が不可能なのではなく、適用される区分と条件・保険料が変わります。

火災保険は建物の用途で4つの区分に分かれる

損害保険料率算出機構は、保険料のもとになる参考純率を、建物の用途に応じて「住宅物件」「一般物件」「工場物件」「倉庫物件」の4種類に分けて算出しています(損害保険料率算出機構「2025年度 火災保険・地震保険の概況」)。住宅物件は住居専用の建物と家財などが対象、一般物件は併用住宅・店舗・事務所など住宅物件以外の建物が対象です。

空き家が引っかかるのは、住宅物件の前提である「住居として使われている」という部分です。相続して誰も住んでいない実家や、転居後に空けたままの家は住居専用建物として使われている状態ではないため、住宅物件の条件を満たさず、一般物件として扱われます。

  • 住宅物件:住居専用の建物と、そこに収容される家財などが対象
  • 一般物件:併用住宅・店舗・事務所など、住宅物件以外の建物が対象

「住宅物件」のままでいられる例外もある

誰も住んでいなければ必ず一般物件になるわけではありません。実務上は、次の事情があれば住宅物件として契約を続けられる可能性があります。

  • 別荘として、特定の季節だけ使用している
  • 短期の転勤で一時的に空けているが、一定期間の経過後に再び住む予定がある

いずれも生活の拠点としての使用が続いていると評価できるケースです。この区分に入れるかどうかで、保険料だけでなく地震保険を付けられるかどうかまで変わります。判断の基準は保険会社ごとに異なるため、自己判断せず必ず確認してください。相続した実家を年に数回訪れているだけの状態は、別荘としての使用と評価されないことが多い点にも注意が必要です。

空き家になった時点で保険会社への通知が必要になる

火災保険は契約時に申告した用途や使用状況を前提に引き受けられています。そのため人が住まなくなって用途が変わったなら、保険会社への通知が必要です。

通知をしないまま空き家の期間が続くと、火災が起きたときに契約の前提と実態が違うと判断され、保険金が支払われない、あるいは減額されるおそれがあります。親が施設に入所して実家が空いた、相続したが誰も住んでいないという状況になったら、まず契約内容と通知の必要性を保険会社に確認してください。相続で所有者が変わった場合は契約者の名義変更も必要です。名義の整理は後述の「売却するときの火災保険の手続き」で扱います。

一般物件になると保険料と補償はどう変わるのか

一般物件として契約できても、条件は住んでいたときと同じではありません。「入れるかどうか」より「入った結果いくら払い続けるのか」が、持ち続けるかどうかの判断に直結します。

保険料が高くなる理由は無人であること自体にある

一般物件向けの火災保険は、持ち家向けより保険料が高く設定される傾向にあります。理由は空き家という状態そのものです。人が住んでいれば小さな出火はその場で消し止められますが、無人の建物では発見が遅れ、損害が大きく広がります。

加えて、放火の標的になりやすい問題があります。総務省消防庁の統計では、令和4年の総出火件数36,314件のうち放火および放火の疑いが3,710件で、全体の10.2%を占めています(総務省消防庁「令和4年(1〜12月)における火災の状況(確定値)」)。火災のおよそ10件に1件が放火または放火の疑いという水準で、人目につかず敷地に入りやすい空き家は、このリスクを高く見られる立場にあります。

地震保険は原則としてつけられない

見落としやすいのが地震保険です。地震保険は火災保険に付帯する仕組みで単独では加入できません。そして対象は、居住のために使用する建物(専用住宅・店舗兼住宅)と生活用動産(家財)に限られ、店舗のみの建物や事務所、工場は対象外です(財務省「地震保険制度の概要」)。

つまり一般物件として契約した空き家には、原則として地震保険を付けられません。地震を原因とする火災の損害は火災保険では補償されないのが一般的なため、地震で倒壊した場合も地震の火災で焼けた場合も補償の対象外になります。前述の別荘扱い・一時的な不在扱いで住宅物件として契約できている場合は付帯できる可能性がありますが、保険会社への確認が前提です。

項目 住宅物件(人が住んでいる家) 一般物件(空き家)
対象となる建物 住居専用の建物 併用住宅・店舗・事務所など
保険料の水準 基準となる水準 持ち家向けより高く設定される傾向
地震保険の付帯 付帯できる 原則として対象外
家財(生活用動産)の補償 対象にできる 生活用動産としての扱いにならない
引き受けの判断 通常は問題なく契約できる 管理状況・傷み方によって断られることがある

空き家が加入を断られる具体的なケース

一般物件として申し込んでも、すべての空き家が契約できるわけではありません。空き家数900万2千戸、空き家率13.8%でいずれも過去最多(総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果」)という状況です。引き受けの線引きを知れば、保険で守る道が残っているのか手放すべきなのかを早く判断できます。

管理されておらず廃屋に近い状態だと引き受けられない

建物が廃屋のようになっているなど管理されていない状態では、一般物件としても契約できません。逆に、廃屋のような状態でなければ契約は可能という整理です。問われているのは築年数ではなく管理されているかどうかで、定期的に通風・通水し庭木や郵便物が管理されている空き家と数年間誰も近づいていない空き家では、同じ築年数でも判断が変わります。保険を残したいなら管理を止めないことが最も効きます。

建物の傷み方で判断が変わる

引き受け判断では、屋根や外壁の破損、割れた窓、雨漏りの跡といった建物の状態が確認されます。すでに雨漏りがある建物は損害が進行中と評価されやすく、引き受けの可否や免責条件に影響します。雨漏りを放置して売却する場合の責任関係は、雨漏りする家は売れる?直さず売る判断と契約不適合責任・買取での売却で詳しく整理しています。

注意したいのは、保険の引き受けを通すために修繕しても、その費用は基本的に戻ってこない点です。最終的に売る前提なら、修繕費をかけて保険に入れる状態を保つのが得か、現況のまま手放すのが早いかを金額で比べる必要があります。

無保険の空き家で火事が起きたら何を負担するのか

保険料が高いなら無保険でいい、と考える人は少なくありません。ただし無保険の空き家で火災が起きたときの負担は、隣家への賠償だけではありません。賠償を免れる場面と免れない場面が法律上分かれており、混同すると見通しを誤ります。

失火責任法により、軽過失なら隣家への賠償責任は負わない

日本には失火ノ責任ニ関スル法律(明治32年法律第40号)という、条文が1つしかない法律があります。内容は「民法第709条の規定は失火の場合にはこれを適用しない。ただし失火者に重大な過失があったときはこの限りにあらず」です。709条は不法行為による損害賠償責任の一般規定で、これを失火に適用しないため、賠償責任を負うのは重大な過失がある場合に限られます。

この法律は、木造家屋が密集し消防能力も限られていた時代に、類焼による損害が失火者一人に集中して膨らむのを避けるために作られました。そのため自分の家から火が出て隣家が焼けても、重大な過失がなければ賠償責任は生じません。ここだけを見ると、無保険でも大きな損失は避けられるように思えます。

建物の管理不備は民法717条の工作物責任として別に問われる

ところが失火責任法が適用されるのは、民法709条の不法行為責任に限られます。建物という工作物の管理に問題があった場合は、民法717条の工作物責任という別の規定で問われます。

民法717条は、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があって他人に損害が生じたときは、その工作物の占有者が損害を賠償する責任を負うと定めています。占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたときは、所有者が賠償しなければなりません。重要なのは、所有者の責任には免責規定が置かれていない点です。つまり所有者は過失がなくても責任を免れません。

空き家では占有者と所有者が同一人物であることがほとんどです。そして工作物責任が問われる場面は火災だけではありません。老朽化した外壁や屋根の一部が落下して通行人がけがをした、ブロック塀が隣地の車を壊したといった事故も同じ規定の対象です。管理を止めて建物が傷むほど、この責任の射程は広がります。

  • 失火による隣家への損害:重大な過失がなければ賠償責任を負わない(失火責任法)
  • 建物の設置・保存の瑕疵による損害:所有者は過失がなくても責任を負う(民法717条)
  • 自分の建物が焼けた損害:そもそも誰にも請求できず、保険がなければ全額自己負担

焼け跡の解体とがれき撤去は全額が所有者負担になる

見落とされやすいのが3つ目です。賠償を免れても、焼け落ちた自分の建物は残ります。燃え残った構造物は崩落や再出火の危険があり、解体とがれきの撤去が避けられません。この費用は火災保険に入っていなければ全額が所有者負担です。

火災後は廃材の分別や安全対策が増える分、通常の解体より条件が悪くなります。解体費用の目安や費用が用意できない場合の選択肢は空き家の解体費用が払えない場合の売却方法|解体せず買取してもらう選択肢にまとめています。無保険の空き家が燃えると、資産を失った上に解体費用という支出だけが残ります。保険に入れないほど傷んだ空き家は、保険料を節約するより建物が残っているうちに手放すほうが損失を抑えられます。

保険料を含めた空き家の年間維持費はいくらかかるのか

持ち続けるか売るかの判断には、毎年いくら出ていくのかの把握が必要です。維持費は火災保険料だけでなく、税金と実費の合計で考えます。

固定資産税は住宅用地の特例で抑えられている

固定資産税の標準税率は1.4%。土地には住宅用地の特例があり、住宅1戸あたり200平方メートルまでの小規模住宅用地は課税標準額が評価額の6分の1、200平方メートルを超える部分の一般住宅用地は3分の1に軽減されます(総務省「固定資産税の概要」)。

この特例は建物が建っている土地に適用されるため、空き家でも建物を残しているかぎりは効いています。逆に、解体して更地にすると特例が外れ、土地の固定資産税は上がります。使わないから解体しようと考えたときに税負担が増える方向に働く点は、先に知っておくべきです。都市計画税にも住宅用地の特例があり、3分の1・3分の2の割合で軽減されます。

税金以外の実費は「決まり方」で把握する

税金以外の部分は立地・規模・管理の頻度で大きく変わるため、一律の金額では示せません。何が金額を決めるのかを押さえておくと、見積りを取るときに判断しやすくなります。

費用項目 金額が決まる要素 空き家特有の注意点
固定資産税・都市計画税 固定資産税評価額、住宅用地特例、標準税率1.4% 解体して更地にすると特例が外れて上がる
火災保険料 一般物件区分、建物の構造・所在地・保険金額 持ち家向けより高い傾向。地震保険は原則不可
管理の委託費 訪問頻度、通風・通水・外観点検の範囲 管理を止めると保険の引き受けも断られやすくなる
水道・電気の基本料金 契約を残すか止めるか 通水のために残すと基本料金が毎月発生する
庭木の剪定・除草 敷地面積、植栽の量、年間の回数 放置すると管理不全空家等の指導対象になりうる
遠方の場合の交通費 自宅からの距離、年間の往復数 遠方の実家では管理コストの中心になりやすい

各項目は小さな金額でも、10年・20年の保有期間を掛けると無視できない規模になります。しかも維持費は、建物が傷むほど増える方向に動きます。

管理不全空家等になると固定資産税の特例が外れる

管理を止めた影響は保険だけにとどまりません。2023年12月13日に施行された改正空家法では、放置すれば特定空家等になるおそれがある空家等を「管理不全空家等」として、市町村が指導・勧告できるようになりました。勧告を受けた管理不全空家等の敷地は、固定資産税の住宅用地特例の適用対象から除外されます(国土交通省「『空家法』と『2023改正空家法』」)。

つまり管理を止めると、火災保険の引き受けを断られる方向に進むと同時に、土地の固定資産税の軽減まで失う可能性があります。小規模住宅用地では課税標準が6分の1のため、特例が外れたときの影響は小さくありません。指定の条件や勧告までの流れ、回避策は特定空き家・管理不全空き家の固定資産税6倍とは|回避策と買取での手放し方で詳しく解説しています。

なお、相続放棄をすれば維持費から解放されると考える人もいますが、放棄の時点で空き家を現に占有していた場合には民法940条の保存義務が残ります。この点は相続放棄した空き家の管理義務と費用|放棄より買取が得なケースで整理しています。

保険を払い続けるか、売って手放すかの判断基準

ここまでを踏まえると、空き家の火災保険は「入れるかどうか」より「いつまで払い続けるのか」という問題だと分かります。保険料も税金も管理費も毎年出ていく一方で、建物の価値は下がります。判断の軸は、あと何年持つつもりなのかという一点です。

損益分岐は「年間維持費 × 保有年数」と売却額の比較で出す

計算は単純です。固定資産税・都市計画税・火災保険料・管理費・光熱費・交通費を合計した年間維持費に、あと何年持つかを掛けます。その累計額といま売った場合の手残りを並べると、持ち続けることで失う金額が見えます。

建物の評価が下がる分も損失に含めて考えてください。保険に入れないほど傷んだ建物は買主が住宅ローンを組みにくく、仲介では時間がかかります。その間も維持費は発生し、建物はさらに傷みます。もう少し様子を見るという判断は、毎年確実に支出が積み上がる選択です。

  • 年間維持費を実額で出す(課税明細書・保険の見積り・委託先の料金表から)
  • あと何年持つかを決める(決められないなら相続人が管理できる年数で区切る)
  • いま売った場合の手残り(売却額-仲介手数料-譲渡所得税-残置物処分費)と比べる
  • 使える特例に期限があるなら、その期限を判断の締め切りにする

相続空き家の3,000万円特別控除には期限がある

相続した空き家を売る場合、判断の締め切りになるのが被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例です。要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。適用されるのは平成28年4月1日から令和9年12月31日までの譲渡で、主な要件は次のとおりです(国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」)。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
  • 区分所有建物登記がされている建物でないこと
  • 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと
  • 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること

さらに令和6年1月1日以後の譲渡では、相続人が3人以上いる場合の控除額の上限が2,000万円に引き下げられています。期限は2つあり、制度全体の適用期限である令和9年12月31日と、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日のうち早いほうが実際の締め切りです。要件の細かい部分は相続空き家の3,000万円特別控除とは|要件と期限を解説で確認してください。

特例が使えない場合は通常の譲渡所得として課税されます。譲渡した年の1月1日時点で所有期間5年超の長期譲渡所得なら所得税15%・住民税5%、5年以下の短期なら所得税30%・住民税9%です(国税庁「No.3208 長期譲渡所得の税額の計算」、国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」)。相続で取得した不動産は被相続人の取得時期を引き継ぐため、多くは長期譲渡所得です。

保険に入れない空き家は買取という選択肢がある

火災保険の引き受けを断られる空き家は、仲介での売却も同じ理由で難航します。買主が住宅ローンを使えず、買ってすぐ修繕か解体の費用がかかると見えているためです。売り出しても問い合わせが来ないまま時間が過ぎ、その間も維持費を払い続ける状態は珍しくありません。

この場合に現実的なのが、不動産会社が直接買い取る買取です。買主が自ら事業として取得するため、住宅ローンの審査も火災保険の引き受け可否も前提になりません。修繕や解体をせず現況のまま引き渡せるので、保険に入れる状態まで直してから売る段取りが不要です。残置物を片付けずに引き渡せるかは会社により異なります。

一方で、買取価格は仲介より下がります。買取が合理的なのは、仲介で売れる見込みが薄いか、特例の期限や維持費の負担で時間をかけられない場合です。仲介での想定価格と期間、買取の提示価格、その差額と売れるまでの維持費を並べて比べてください。旧耐震基準の家は売れない?住宅ローンが組みにくい理由と買取での売却方法でも、ローンが組みにくい物件の売却ルートの比べ方を扱っています。

売却するときの火災保険の手続き

売却が決まったら火災保険の手続きが残ります。知らずに進めると、戻るはずの保険料を取りこぼしたり、引き渡し前後に無保険の期間を作ってしまいます。

解約は名義変更が終わってから行う

まず押さえたいのは、火災保険は買主に引き継がれない点です。建物の名義が買主に変わっても保険契約は自動的に移らないため、買主は自分で新たに契約します。そして売主側の契約も自動では解約されません。

解約のタイミングは、売却して名義変更がされたあとです。引き渡し前に解約すると、まだ所有している期間が無保険になり、その間の火災や自然災害の損害を自分でかぶります。逆に保険契約の名義を買主に変えると、解約返戻金を受け取れません。順序は「引き渡しと名義変更を済ませる」→「自分の保険を解約する」です。

解約返戻金は未経過分が戻る

火災保険は契約の途中でも解約でき、違約金はかかりません。未経過分の保険料は、所定の方法で計算された解約返戻金として戻ります。受け取る条件は2つです。

  • 長期の一括払いで契約していること
  • 解約時に1か月以上の未経過期間が残っていること

金額は「一括払保険料 × 未経過料率」で計算されます。月払いや年払いでは戻る金額がない、あるいはごくわずかです。10年一括で払った契約を5年目で解約する場合はまとまった額が戻ることもあるため、契約方式を保険証券で確認してください。手続きは所有者からの申し出が起点です。

相続した空き家は契約者名義の整理が先になる

相続した空き家では、火災保険の契約者が被相続人の名義のままになっていることがよくあります。この状態では保険金の請求も解約返戻金の受け取りも進まないため、売却の前に契約者の名義変更が必要です。

建物と土地の相続登記も売却の前提です。相続登記は令和6年4月1日から申請が義務化され、不動産を取得した相続人は取得を知った日から3年以内に申請しなければならず、正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の対象です(法務省「相続登記の申請義務化について」)。施行日より前に発生した相続にも適用されるため、何年も前に相続した空き家も対象です。手続きの詳細と期限の数え方は相続登記の義務化とは|2027年3月の期限と10万円の過料を解説で解説しています。

よくある質問

空き家は火災保険に全く入れないのですか?

住宅物件向けの火災保険には入れませんが、事務所や店舗と同じ「一般物件」として契約できる場合があります。ただし建物が廃屋のようになっているなど管理されていない状態では、一般物件としても引き受けてもらえません。保険料は住宅物件より高くなる傾向があり、引き受けの判断は保険会社ごとに異なるため、個別に確認が必要です。

空き家の火災保険に地震保険をつけられますか?

原則としてつけられません。地震保険の対象は居住のために使用する建物と生活用動産に限られ、店舗や事務所のみの建物、工場は対象外です。ただし別荘として季節的に使っている、短期の転勤で一時的に空けていて再び住む予定があるといった理由で住宅物件として契約できている場合は、付帯できる可能性があります。

無保険の空き家から隣家に火が移ったら賠償しなければなりませんか?

失火ノ責任ニ関スル法律により、重大な過失がなければ民法709条による損害賠償責任は負いません。ただしこれは失火の不法行為責任についての話で、建物の設置または保存に瑕疵があって損害が生じた場合は民法717条の工作物責任が別に問われます。所有者の工作物責任には免責規定がなく、過失がなくても免れません。

空き家を売るとき、火災保険の解約返戻金は戻りますか?

長期の一括払いで契約していて、解約時に1か月以上の未経過期間が残っていれば、一括払保険料に未経過料率を掛けた解約返戻金が戻ります。火災保険は買主に引き継がれないため、名義変更が済んだあとに自分で解約手続きをします。自動では解約されず返戻金も受け取れないので、売却後の手続き漏れに注意してください。

この記事を書いた人

売却ナビット編集部(運営:合同会社GREA)
不動産の一括査定サービス「売却ナビット」を運営。相続・老朽化・投資物件など、売りにくい不動産の売却相談を扱っています。
〒113-0033 東京都文京区本郷1-4-4 水道橋ビル6階/TEL 03-5615-9793(10:00〜18:00 年中無休・年末年始を除く)
記事内の税制・法令に関する記述は、国税庁・法務省・国土交通省などの公表情報をもとに作成しています。個別の判断は必ず税理士等の専門家にご確認ください。

あわせて読みたい記事

あなたの不動産は今いくら?

売却ナビットがあなたに代わって
相談・交渉を行うので沢山の営業電話の心配無し

無料一括査定スタート
簡単入力60秒